戦略は鏡に映らない。見映え担当者の心得は?

「チーム力を上げるように」と命令されたとします。やり方は任せるので全て自分で考えろ、とも言われた。

「そんなこと言われて、どうしたらいいんだ?」と悩む人や
「そう言われるのを待ってたんだ!」と喜ぶ人など、その悲喜こもごもはともかく、大まかな流れとして以下が考えられます。
 1:チームメンバーを鍛え直す
 2:チームメンバーの動きは特に変えず、働きを増大させる
番外:自分が3倍働く

「1」を試みるも最後は「番外」へ追い詰められている方はいないでしょうか?
自分がメンバーを直率するリーダーだった時代なら、番外的な動きで上層部の目をごまかすことも可能でした。
しかし、リーダーたちを束ねるほどに出世してしまうと、そうした手は通用しない。

これこそが、戦略のフィールドに立ったことを実感できるシチュエーションではないでしょうか。

冒頭の「悩む人」のようにここで嘆くのは、リーダー時代に戦略的発想の養成をおろそかにしてきたからかもしれません。
リーダー用の装備は充実していたが、マネージャーに昇格したら素手になっていた、では、出世をきっかけに崩壊が始まりかねません。

『四緑文鳥アカデミー』では、戦略発想の前に「仕組発想」の解説をはさみ、戦略ステージに上がるための準備を行いやすいように配慮しています。
固定した姿を持たぬ「戦略」を扱うためのキーポイントに意識を向けるきっかけにしていただきたいと思っています。

作業量より、圧迫が怖い時代

「人が欲しいというが、今は増やせない」と突っぱねられるが、その厳しい状況の“今”というキーワードを支点に、
「今、こんな動きがあって、その影響で今後こうなる」と言われて、仕事だけが増えていく……。
力点の弱さ(現場の窮状)を訴えているのにその部分は増強されず、支点と力点の距離を離して作用点を軽くする願いとは逆に、支点を手元に寄せられてしまうという、完全な「逆レバレッジ」で追い詰められていないでしょうか?

安直に「仕方ないから、今いる部下をこき使えばいい」とは言いづらい社会情勢であることは、昨今の事件や、それを受けてうるさくなってきている雇用や労働関連の法整備からも明らかです。
つまり、今まで1日100回行っていた作業を、部下を脅しすかしして1日に500回やらせるといった戦術強化では、事業活動にほころびが出てくる局面になったということです。

「“改良”ではなく“革新”」「戦術ではなく戦略」という発想の転換は、バブル崩壊後のビジネスではとっくに着手されていたことですが、ビジネスモデルレベルでの転換から今や『部下の働かせ方レベル』にまでもその影響が及び、おまけに法規による制約を伴って現場(特に管理者)に突き付けられるようになりました。

『四緑文鳥アカデミー』では、戦術的な働きと戦略的な働きとは何なのか? に加えて、戦略を戦術として効果的に展開する“仕組的な働き”についても詳細に解説しています。
増大する作業量や各種の課題など、消化不良なほどの仕事に圧倒されている方や、その予備軍の方は参考にしてみてください。

新人が指導者を育てる相互教育の職場環境

仕事は丁寧だけど、作業速度が遅い新人への指導の多くは「もう少し、スピードを上げてみようか」というアプローチ法になると思います。
無難だけれど、コミュニケーションのパターンは限られています。

一方、仕事は早いが仕上がりが荒い新人への指導は多くの場合、アプローチ法は豊富なバリエーションを具えることになります。

仕事の性質によって、適性は前者タイプの新人が良いか、それとも後者タイプが良いかは異なりますが、いずれにせよ後者タイプのほうがより多くのコミュニケーション量を必要とするため、「指導者が新人に話しかける機会」が多くなる傾向があります。

教えることにより、指導者側がその事柄についてより理解が深まるのは、教育カリキュラム上有効なことだし、覚えたことを後進に向かって披露したくなる人ほど、その性格上「話しかける機会が多くなる、仕事が荒いタイプの新人」はうってつけの存在です。
先輩として何かと世話を焼く対象となるし、逆に新人の側からすると、自分のキャラクターは可愛がられやすいといえます。

となると、状況によっては、そつなくこなすことだけが新人の実力というわけではない場合が、職場というところには存在することになります。

『四緑文鳥アカデミー』では、新人らしく振る舞うところから、頭角を現して他者を動かしていくようになる過程を、順を追って書いています。
新人も先輩も上司も、この情報を共有したうえで、改めて配役や演出をし直してみてはいかがでしょうか?

リーダーの腕前

人の先頭に立って集団を率いるリーダー。
一騎駆け型、人望型、策士型、乱暴型など、個性は十人十色です。

しかし、リーダー個人の強み(コア・コンピタンス)はともかく、この人がすべき仕事は、部下の変遷によってその時期の部内スキルがどんな偏りを見せても、常に一定以上の成果を挙げ続けて見せることです。

強みだけで勝負していては効率が悪い状況になることもあるでしょうし、同じ形の負荷ばかりかけていると金属疲労で組織の支柱にヒビが入って収拾がつかなくなることもあります。
そのタイミングでシステム化が行われたりすると、リーダーの個性が反映されたシステムではなく、リーダーの個性をスポイルするシステムへシフトする等の反動(メンバーの内心の表出?)もあり、互いにシステムを盾に取った暗闘に発展するなど、私が小説に書いてみたくなるような場面も考えられます。

本格的な戦略眼が求められ始めるリーダーの姿について、『四緑文鳥アカデミー』では「リーダーは“仕組領域”の担当者」という視点で解説しています。

部下のまとめ方に悩むリーダー
悩むリーダーを部下に持つ上層部
いずれにも参考になればと思いますので、そういう方は是非ご覧ください。

「飽きっぽい」は改善名人候補

「変わり映えのしない毎日が退屈」「飽きっぽい」
何かとこう思う人は“改善”に適している側面があります。

でも、「変えようと試みてもうまくいかないから、面倒になってやめてしまう」という人も多いでしょう。結局、せっかくの進取の気性が活かされないことがある。
しかし、そのうまくいかない原因が、やり方にあった可能性もあります。

というのは、アイデアが湧いてしまう人は、「こうすれば、もっと良くなる! だから、変えてあげよう」という親切心が周囲の中で突出しすぎていることに、あまり頓着しない傾向があるからです。

提案が上手くいかなかったときを、よく思い出してください。

意見が通るだけの自己演出はしっかり準備出来ていたでしょうか?
何のお膳立てもない改善提案は、ただの文句というふうに受け取られ、そうなると警戒されて、実現への道はますます険しいものになります。

まずは、日常業務を回している「仕組」を扱うレベルまで昇ってしまうのが手っ取り早いことに気づき、そこへの前進を続けていく作戦行動は、やってみると結構楽しかったりします。
そして、目的地にたどり着くころには、もどかしかった下積み時代とは打って変わり、様々な変化を自らが起こしうる立場になれたことで、かつての望みが叶ったことに気づくことがあります。

下積み君たちの頑張りどころをしっかり捉え、つまらないことで有為の人材を失うことが無いよう、『四緑文鳥アカデミー』では下積み時代の評価や心理についても解説しています。楽しみながら読んでみてください。

戦略、戦術の区分けを社員と共有する

「戦略」「戦術」という言葉は、単語としては明確ですが、使う時には抽象名詞になりがちです。

しかし、それらを企業活動として展開するとき、従事するのは社長や社員という具体的な存在です。
「お前、戦略担当な。で、お前は戦術をやってくれ」という指示だったら、社員たちは自分が何をしてよいのかわかりません。
だから、この区分けができていないと、業績の向上や社会貢献度の深まりは望めません。

特に社長は、この区分けがはっきり見えていなければならない。
欲を言えば、社員にもある程度の認識をさせておきたい。
それには、日常的な姿に落とし込んで、イメージ可能な形で、抽象名詞である戦略と戦術について示された資料が欲しい……。

『四緑文鳥アカデミー』では、そんな方たちの参考になるように、社員が戦術担当→(仕組担当)→戦略担当へステップアップする過程について、ストーリーと配役をモチーフに著してみました。
「戦略」や「戦術」という単語が、社内で「生きたコトバ」として使われることを望む方は、是非ご覧ください。

人物評会話を生産的にする方法は?

類型分析で会話が盛り上がるのはよくあることです。
「あの人ってB型っぽい」という血液型分析や
「あの連中をさぁ、SMAPに例えたら、誰が誰だと思う?」とか
「ウチはね、常務が信長で、社長が秀吉、専務が家康タイプなんだよな」などの人物型を当てはめて雑談の肴にしたことのある人は、数多くいるでしょう。

せっかくこんなに会話が活発になるネタがあるのなら、雑談ではなく生産的なコミュニケーションのツールにしてみてはいかがでしょうか?
企業の中には戦略領域と戦術領域、そして戦略を戦術展開させるための仕組領域があり、さらに各領域の中ではいくつかの類型(役柄)によって構成されているのが普通です。
身の回りのメンバーをこの類型に当てはめて会話してみてはどうでしょうか。一人の社員についてあなたが考える答えと、周囲の人の評価とは違っているかもしれません。また、本人の自己認識はまた別のものかもしれません。
それが分かるだけでも、大変有用な情報だと思います。

『四緑文鳥アカデミー』では、社内メンバーの類型を一連のストーリー仕立てで解説していますので、部下に今何を求めるべきか判断に迷っている方は、一度のぞいてみてはいかがでしょうか?

スキルは、本当は会社が身に付けるもの

「なかなか新人が育たない」「根性のあるヤツが少ない」
社長やコアメンバーが業務スキルを身に付けた時とは状況が様変わりしているのに、その対策を施さず、新人の仕事ぶりを見てダメ出しすることが“教育”としてのさばっていることがあります。

こうなると、本来能力が高く、それに見合う感受性を持った人材ほどスポイルされ、何らかのラッキーな要素でもないかぎり、上の人たちが望むほどのパフォーマンスを発揮するには長い時間を要します。
そいうことは、そうなる前に組織を去ってしまうことだって十分考えられます。
居付かない人のほうに問題があるのではなく、人が居付けない環境のほうに問題があるケースは割と多い。

新人を長く在籍させ、会社に一定のスキルを定着させるためには、スキルに抽象的な段階を設けるとわかりやすく、効果測定も容易です。
「戦略」「戦術」という抽象名詞は、そんな時実に役に立ちます。

『四緑文鳥アカデミー』では、ルーキーがアシスタントのレベルに成長し、さらにリーダーやマネージャーになっていく過程を、戦略や戦術の観点から順を追って解説してみました。
人材の安定的確保、成長システム等で何らかの不安を抱える方は、是非一度お読みください。

ゲームの中の経営性、経営に取り入れるゲーム性

「経営をゲーム感覚で行う」というと、事業活動をなんとなく遊びでやっているようなイメージが付きまといます。
「責任感がなさそう」とか、「いざという時の覚悟が無い」など、あまり良い印象を与えないかもしれません。

しかし、一般に提供されているゲームのクオリティが高くなり、普遍的なエンターテイメント性を効果的に展開する術に磨きがかかった現代では「ゲーム的要素の取入れ」が経営にもたらす効果も捨てたものではありません。

その中でも「キャラクターの特性と成長」は、それ自身がドラマ性を帯び、常に関心と思考を未来に向けさせる原動力になります。

経営者は社員たちに「戦士」「魔法使い」「召喚士」「吟遊詩人」などといった特性を求めたりはしませんが、それでもいくつかの類型は必要とし、それらをバランスよく組み合わせて社業を営んでいるはずです。

『四緑文鳥アカデミー』では、企業内における類型ごとのキャラクター特性や育て方、評価方法について解説しています。
仕事の中にある普遍的なエンターテイメント性を見直してみたい方はご一読ください。

属人化と業務承継

“事業承継”という単語は様々なトピックに用いられます。
M&A、上場、税制といった身の処し方について、セミナーや書籍などアプローチ法は多く、アドバイザーも多く存在するので相談のための門戸は広く開かれています。

経営トップの属人性は普通、属人化とは言われません。それは当然で、会社の存在意義や理念など根幹にあたる存在なので、私が重視する「規模の大きくない企業」においては特に、経営者の個性と会社の在り方は一致しているといえます。

ただ、社業を構成する各種の業務においては、属人性は好ましくないことがほとんどです。
仮に事業承継に成功しても、先代が残した属人性というクセが2代目の感性に合う保証もありません。

では、事業承継ならぬ『業務承継』が無理なく行える会社作りはどうすればよいか?
人材育成と評価の観点からアプローチする方法について四緑文鳥ならではの解説をしてみましたので、ご興味のある方は『四緑文鳥アカデミー』をのぞいてみてください。