部下のデータを読む訓練のコツ

英語を学んでも上達しない最大の理由は、体験に基づく自信が得づらいからではないでしょうか。

(一番最初に実感した英語)

視覚や聴覚の鍛錬だけでは経験値の積み上がりが実感できず、埋まらない期待値とのギャップに、早々に降参してしまうのが原因だと思います。

ところが、発音する体験を積むことで「英語学習」という関門を、割とあっさり通過する人がいます。

近年このスタイルで学ぶ人も増えてはいますが、まだまだ少数派でしょう。
コツは、得意な発音を一つ持つことから初めて、それに近い発音から徐々に制覇していくことだそうです。

自分が発音できる音は、聞き取ることもできる。
声に出した言葉は「習得済み」だからです。

努力なしに経験が積み上がるので、英語学習のハードルを下げます。
発音に自信が持てるから、スペルを見るとつい声に出してみたくなり、体験速度も早くなります。

私の小説「手のひらのDB」とは切っても切れない手相も、習得の要領は同じです。
(この小説は【法人】という初対面の依頼人に対し、その場でDBを読み取ってコンサルティングしていくコミュニケーションを、主人公の思考過程と依頼人のリアクションだけで表現した作品です)

失業中で生活に困っている「あなた」は、ある日ハローワークから怪しげな依頼を受けます。『地下4階特別室デ【法人】ナル存在ノ相談ニ乗ルコト。尚、ソノ部屋デノ会話・行為等、一切ノ出来事ハ口外厳禁』危険を感じながらも生活苦のためその依頼を引き受けた

初めのうちは手のひらを見ても、ゴチャゴチャした線が一杯で見るべきポイントが絞れない。
絞ってはみても解釈が合っているのか自信が持てない。
いざ解釈してしゃべってみたら、全然あたっていない。
そして早い段階で挫折してしまう。
それは、一度に全体を見て対処しようとするからです。

(「正解数」より「コミュニケーション数」
語学で効果的な点数制度かも)

鑑定の実力は大概、線の解釈とトーク力の総和で決まることが多い。
そこで、理解している線の数が少ないうちは、得意な部分のトーク展開のバリエーションを増やします。

そうやって局所的な徹底強化を図り、とにかくコミュニケーションを成功させた実績を積むほうが習得の早道なのです(ちなみに、「トーク力」とは「トーク量」ではありません)。

生命線だけとか、恋愛と結婚に関係する線とか、まずはひとつの見方をメインにして得意技を持ち、それだけに集中して見ているうちに、周りの線の見分けがつくようになる。

初心者はそういう練習を積めるパターンを見つけ、最初にそれを実践することで、手相鑑定は上達するはずです。

同じように、部下の行動記録(感情記録)を読み解くIT素人ならではの術は、確実にあります。
パッと見ただけではポイントが絞れないデータの塊も、ここまで例を挙げた英語や手相のように、ひとつだけ得意な活用術を習得し、その繰り返しで上達することができます。

部下との関係の良し悪しが、組織に影響する度合いが大きくなり、それが創造性や生産性に直結するようになれば万々歳です。

【データベースのトリセツ 目次】

<部下が手ごわくて困る上司>

 戦場に立とう、部下と共に

引き算で不利条件をつぶせ

BIツール権限を与えるな

パワーユーザーとは

「戦略的パワーユーザー」一覧

<部下が役立たずで困る上司>

部下扱いのセンスは学歴不問

なぜあなたの部下は、要領の悪い質問をしてくるのか?

部下の教育が「とにかく結果を出せ!」だけだった場合

システム化が、上司が嫌われる原因を生み出す

<部下とわかり合いたい上司>

DB活用は文系センス

社内カウンセラーになるためのデータベース活用術

部下の『行動記録』は、上司にわかってほしい『感情記録』

部下のデータを読む訓練のコツ

<部下が型破りで戸惑う上司>

「即戦力」は歯車ってことか?

第1幕:会計事務所からやってきた、会計を知らないスペシャリスト

第2幕:乱世に乗じるスペシャリスト

第3幕:経営者に感情移入するスペシャリスト

第4幕:オールマイティなスペシャリスト

第5幕:殻を破れ!スペシャリスト

<部下の戦略性に戸惑う上司>

ストラテジック・パワーユーザー ~ 戦略家で、且つ戦闘の達人

第1回 まずは定義しないと

第2回 IT技術者じゃなく『ユーザー』だから経験できるダメな感じ

第3回 データベースでホワイト企業を作るなら

第4回 戦略的パワーユーザーは『DBで組織を造る者』

第5回 ストラテジック・パワーユーザー

<悩む上司への1つの処方箋>

パーティーメンバーを魅了する組織理論

給与制度を使うワザ

部下の成長カーブ

評価力は上司力

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