ちょっとこれ持ってて(2)

そこでまずは、総務部の書庫の前に立つ。

だいたいの記憶で、10か月ほど前の納品書の束が綴じられた1冊の分厚いキングジムファイルを手に取り、ページを繰っていく。
既にA社の記録は複数存在しているようだが、遡るにつれて、次に見つかるまでの間隔は長くなる。

(まだ安定的なルートは出来ていなかった頃か? それともでき始めた頃だろうか?)

とりあえず、そのファイルの最初に出てきたA社記録を「最古のもの」とし、“傍らに立つ助手に渡してこう言う”

『とりあえず、このA社記録、ちょっと持ってて』

助手の名前は“変数くん”

彼の持つ値は、『10か月前の納品書ファイル』となった。
『(-)10month』と言っても良いだろう。

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