第2幕:乱世に乗じるスペシャリスト

一般に、派遣社員の大半は、クライアントのことをほとんど知らないまま着任します。

まずは『即戦力=作業のプロ』と考え、与えられた作業をそつなくこなすことに専念すべきでしょう。
あまり大口をたたくとハードルが上がってしまうので、最初は控えめに、余裕があれば徐々に守備範囲を広げて自分の足場を固めていくのが無難です。

(新入りの大口叩きは極めて危険な行為)

そんな中、私の目標は『Access活用による業務改善』でした。
もちろん細かなプランは無し(Access使用経験も無し)

さっそくシステム開発会社から「基幹システムからAccessへのデータ出力可能」と聞きだし統括部長さんに報告。
「その線でやってみます」と宣言しました(何を?)。

根拠薄弱ながらも、重厚かつ強靭なる自信。
『乱世だから大丈夫』という確信があったのかもしれません。

というか、会計事務所から来ているクセに経理経験のない私に、最初から無難な道などない。

実務に携わったことが無い
サーバにどんなデータがあるかの知識も無い
来たばかりで信頼も実績も無い

この無い無い尽くしの状況下に、さらに「Accessを使ったことが無い」という条件を持ち込み『御社の状況を、Accessを使って良くしていきましょう』と言い放つ。

危ないヤツですね。はっきり言って。

uranai

(「伝説の社員」と「伝説に残るマヌケ」を
見分ける能力をください)

もし、予想通りにことが進まなければ返品(外部常駐の派遣就業を切られ、事務所へ戻されること)です。

そうなれば当然、所内での信用はガタ落ち。“経理未経験”のレッテルはそのままですから、再び顧客へ送り込まれる可能性は極めて低い。

散々苦労して入社した初の民間法人なのに、さっそく飼い殺しからの退職という運命が、バックリと口を開けています。

そして、Access利用者のいない社内では、使い方の手ほどきを受けることはできない。

様々な機能を調べ上げ「実務に使って検証しながら習得」を孤独にひたすら繰り返す日々。

その間、各種資料から事業上の問題点レポートを作成してプレゼンする中で、業務を俯瞰する経験の他、親会社の幹部たちとの接触の機会も得ていきました。

結局のところ、これらのことが、Accessの使用練度を急速に叩き上げる最大の要因となりました。

また、後々(といっても数か月後ですが)データベースを武器に会社を立て直すという方向性の決め手にもなりました。

作業指示は特に無し。 申し出ればどんな業務もさせてもらえる。 外部スタッフながら、新設ベンチャーならではの環境に置かれた私は...

【データベースのトリセツ 目次】

<部下が手ごわくて困る上司>

 戦場に立とう、部下と共に

引き算で不利条件をつぶせ

BIツール権限を与えるな

パワーユーザーとは

「戦略的パワーユーザー」一覧

<部下が役立たずで困る上司>

部下扱いのセンスは学歴不問

なぜあなたの部下は、要領の悪い質問をしてくるのか?

部下の教育が「とにかく結果を出せ!」だけだった場合

システム化が、上司が嫌われる原因を生み出す

<部下とわかり合いたい上司>

DB活用は文系センス

社内カウンセラーになるためのデータベース活用術

部下の『行動記録』は、上司にわかってほしい『感情記録』

部下のデータを読む訓練のコツ

<部下が型破りで戸惑う上司>

「即戦力」は歯車ってことか?

第1幕:会計事務所からやってきた、会計を知らないスペシャリスト

第2幕:乱世に乗じるスペシャリスト

第3幕:経営者に感情移入するスペシャリスト

第4幕:オールマイティなスペシャリスト

第5幕:殻を破れ!スペシャリスト

<部下の戦略性に戸惑う上司>

ストラテジック・パワーユーザー ~ 戦略家で、且つ戦闘の達人

第1回 まずは定義しないと

第2回 IT技術者じゃなく『ユーザー』だから経験できるダメな感じ

第3回 データベースでホワイト企業を作るなら

第4回 戦略的パワーユーザーは『DBで組織を造る者』

第5回 ストラテジック・パワーユーザー

<悩む上司への1つの処方箋>

パーティーメンバーを魅了する組織理論

給与制度を使うワザ

部下の成長カーブ

評価力は上司力

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