なぜあなたの部下は、要領の悪い質問をしてくるのか?

データベースを深く読み解いていくと、無機質な情報の羅列の中に、人情タップリな本音が見えてくることがよくあります。
もしも読んでいるのが普通の文章だとすれば「行間を読む」ということに相当します。

「建前は書いてるとおりだけれど、この人(部署)本当はこう考えてる」
「誰でもウエルカムなふうに表現してるけど、本当はあの人のことを怖がって、避けようとしている」

などがそうです。

これと同じことが、データベースで羅列情報を見ているときも起きます。
一件ごとに見ていると気づけない本音が、まとまった形で見た時にはくっきりと浮かび上がるのです。

「隠そうとする本音」だけでなく、「その人や部署の持つ個性やクセ」が見えることも頻繁にあります。

そういった能力で部下を見ることができるか否かで、部下から見たあなたの態度はどう違って見えるか?

たとえばですが……

情報不足なうえ、多忙で込み入った状況の中、とりあえず一旦頭を整理したくて、部下があなたに相談したとします(アドバイスや共感的理解も求めているとします)。

その時、
「グラフにでもしてくれないと、何が言いたいのかわからない。判断材料にならない」

もしも、頼りにしたあなたからこんなセリフを言われたら、部下にとってあなたは『使えない上司』です。

決まりきったパターンに膳立てしてやらないとまともに対応できない上司に、クリエイティブな相談はできない。
『出来ない部下には大事なことを任せられない』の逆バージョンを、上司であるあなたが部下から適用されてしまうのです。

ちなみにグラフは、“作り手が見せたい結果”をビジュアル表現するために作る。
つまり、作った人の思考・願望によりフィルターがかけられて、真実ではない可能性があります。

部下の話をさえぎって「とにかくまずグラフにしないと判断しない」は、「お前の考えだけでまとめろ」という意味にもなり得るので、この上司はどう見ても頼りにならなそうなうえに、いざとなると逃げるかも、と警戒する必要がありそうです。

あるいは、作った資料を滅多やたらと批判し「いかにお前がダメか」と憂さ晴らしのように使われることも警戒する必要がありそう。

いずれにせよ“相談相手”にはならなさそうな上司です。

決まったパターンの業務を行う中にも「そこに仄見えるかすかな兆候」など、感性や感覚に近いものを相談したいケースはあります。

一方、出来ない上司が求めるのはいつでも、具体的数値や物体など、感性とは一番遠くにあるものです。

だから、ただ一方的に部下からギャップを埋めてくることが当然と思い込み、相談内容そっちのけで、自分への歩み寄り方が甘いというズレた説教が始まったりします。

あなたの部下が、何か複雑そうな事柄を、言葉だけで説明しようとしている状況を想像してみて下さい。

そのとき反射的に「何言っとるかわからん。グラフ作れ」などの短絡的な反応はNGです。

「グラフなどの資料があれば、より感覚的な理解を共有しやすいように思うが、それが無いのはなぜかな?」
など、要領を得ない説明者の背景への関心に基づく質問を投げかけることで、話が進展することはよくあります。

「こいつはなぜ、こんなにとりとめない話を自分にぶつけてくるのだろうか?」という疑問を解消するために、質問してみることが重要です。

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