部下の教育が「とにかく結果を出せ!」だけだった場合

経営者や管理者が組織の舵を取る感覚が、なぜ部下たちにはわからないのだろうか?という孤独な悩みを持つことはないでしょうか?

これは、「できる上司と部下」の間に横たわるギャップによって引き起こされる問題です。

経営者はある程度事業が軌道に乗ってきたら、日常のオペレーションは手放し、次のビジネス展開を思考する時間が欲しいでしょう。
管理者も同じで、より高度なマネジメントが求められる中で、いつまでも雑事に手を染めていては、自分の評価が下がってしまいます。

上司と部下のギャップを埋めるには、部下が育つことが必要です。
また、人材の外部調達や、業務のアウトソースも考えられます。

しかし、何の対策も打たずに、単純に「結果を出せ」とだけ部下を追い込んだらどういうことが起きるか?

「なぜあなたの部下は、要領の悪い質問をしてくるのか?」のトピックで登場した『グラフ』を題材に、少し筋書きを考えてみます。

データベースを深く読み解いていくと、無機質な情報の羅列の中に、人情タップリな本音が見えてくることがよくあります。 もしも読んでいるのが普通の文章だとすれば「行間を読む」ということに相当します。 「建前は書いてるとおりだけれど、この人(部署)

「お前の主張はワケが分からんから、とにかくグラフにしろ」と、部下の想いや、切羽詰まった環境に無頓着なまま命じたとしましょう。

「なぜあなたの部下は~」のトピック内で述べたとおり、グラフというのは、ありのままの事実が、誰かの思考や願望のフィルターを通り、バイアスがかけられた結論です。

グラフを作った部下の感性が、上司の感性とかけ離れていたら、ほぼ“虚構”といっても過言ではない。
となれば、虚構のうちに芽を潰しておくほうが、上司の手間は省けるはずです。

部下は「とにかくグラフにしろ」と命じられています。
何度も試行錯誤するうち、立派なグラフができてしまったら、それは強い説得力を持ち、救いを求められ助言したスタッフがいたりすると、関係メンバーが一致団結しやすくなります。

グラフ作成をやり遂げた部下は、上司の価値観では“虚構”にすぎない思いつきを、グラフによって短時間のうちに固定観念や信念にまで進化させ、応援勢力まで形成されてしまいました。

グラフなんて作らせなければよかった、と悔やんでも後の祭り。
部下と応援者は、自分たちの結束を否定する上司を共通の仮想敵とし、しがらみが生じることさえあります。

こうなっては部下との人間関係がネックになり、お互いに余計な気を取られて職場がギスギスしてしまう。
部下にはやはり、自分の感性を伝えて日一日成長する筋書きを用意してやらなくてはなりません。

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