<第1回>戦略とは見えざるもの

「戦略とは見えざるもの」と言います。

A:「今日午後から客先回りするから、サンプル品の出庫しておいてくれる?」
B:「あ、はい。今『戦略』やってるので、終わったらすぐやります」
なんていうフレーズはまず聞かれません。

『戦略』と直に書いてあると違和感があるので、例えば
B:「今、Z商事グループ囲い込み企画の素案を作ってるんで、それを先にやらせてください」
というと、何やらただの事務作業とは違って、作戦立案だから戦略かなと思ってしまいそうです。

しかし、今、営業部全体のミッションが“得意先の深掘り”なら、「○○グループの囲い込み」というのは繰り返し業務(戦術)です。
「企画」と呼ばれてはいても戦略とまでは言えません。
相手の会社ごとに細部の造りが異なる“パッケージの組み立て作業”と言い換えられるかもしれません。

といって、そういった作業のレベルが低いと言っているわけではなく、『戦略』と『戦術』という言葉が誤用されやすい代表例ではないかと思うのです。

【法人】手相解説<第1回  ▲▲社>

2代目社長と古参社員の軋轢を抱える、カテゴリトップの有力企業を占った件の解説
四緑文鳥の小説~▲▲社のくだりを読むにはこちらから

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▲▲社(左手)
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▲▲社(右手)

3の社員線が途切れてしまっているのと、2の製品線がかなり下まで下降している点が目に付く。
また、左手5の市場線が小指側からカーブを描いて薬指に昇っているのも特徴的。

社員線の途切れは、若手(小指側)と古参(人差し指側)との隔たり。右手(プロフィットセンター)と左手(コストセンター)双方とも同じように隔たりが見られるので、全社的に世代間の問題が生じていることがわかる。

製品線が長いのは長く愛される製品やサービスを扱っている傾向。下降するのは自社製品やサービスを提供することに夢やロマンを感じて、ときに利益を度外視する傾向。モーレツサラリーマン全盛の時代に「家庭を愛する大黒柱」的な人物をターゲットにし、顧客と共に次の時代を築いてきた▲▲社ならではの線ともいえる。

ブランド力や人気を意味する市場線が、実務力や行動力を意味する小指側の第二火星丘からカーブして昇っている。
左手は仕入を意味するので、実直な行動の積み重ねで仕入ベンダとの強力な絆を築いたことが、自社の強みになっていることがわかる。
基幹システムに大金を使うより、仕入先との一層の関係強化を図るほうがよい。流通体制の改革はあくまでもその延長線上で行うこと。
従来の仕入ベンダを失うことは大損害をもたらす。表面的な効率の追求と引き換えにしてはいけない。

取引先線の食い違いで、左手(仕入)のほうが右より4年遅れているのは、ベンダとのより深い関係性が定着するまでに少し時間がかかるためだが、ここで高度な関係性をしっかり作っておくことがとても重要。その意味で、官庁や教育機関のボランティア活動を会社づきあいの一環にするCSR活動は効果的。

小指下の縦線(キャッシュフロー線)は、右はしっかりしているが、左はとぎれとぎれ。
営業キャッシュフローを着実に回すなら問題ないが、フリーキャッシュフローの点で不安が見られる。
ここでも、無理なシステム投資が適切でないことが暗示される。
自社ブランディングや、社員の家庭環境のサポートにもつながるCSR活動経費としての支出が効果的。

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今回の基本線ガイド
個人 【法人】
生命線 取引線
知能線 製品線
感情線 社員線
運命線 取引先線
太陽線 市場(マーケット)線

▲▲社の【法人】鑑定を終えて

▲▲社の鑑定が終わりました。⇒小説はこちら

4月初旬に4分割程度で書き終える予定だったのが、予想外に長引きました。
初回なので、鑑定をするときのポイントなどもちりばめていくうちに、ついつい長くなってしまいました。
あまり長いと読みづらくなってしまうので、今後の課題にしたいと思います。

会社の歴史的背景や、事業フローの図解など細かな描写をしていますが、この▲▲社というのは特にモチーフはなく、完全に私の創作です。
今回は、2代目社長と古参社員たちの関係悪化がテーマになっていますが、こういった2代目経営者が直面する問題は、沢山の社員がいる規模に限らず、個人商店でも普通に起きていることでしょう。